“書簡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てがみ66.7%
しょかん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
張はここぞと思って一生懸命になって頼んでいると、一人の使がやってきて書簡てがみを道士に渡した。道士はそれを開いて読んだが、読んでしまうと笑いだした。
賭博の負債 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
国元では伜が今までにない初めての入用いりよう、定めし急な買物であろうと、眼鏡は掛ても書簡てがみの裏は透さずに、何がしという為替かわせを早速送り越したので、貞之進は見るより早くその暮方
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
唯々いいとしてすぐには質子も出さなかった。以来、秀吉との間に幾度か書簡しょかんの往復を見た。もちろん即刻ご西下の言質をとる為である。秀吉からの手紙はいつも情誼じょうぎと誠意をこめて
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
過日かじつこの孤児園こじえん孤児こじたちが、って、書簡しょかんせんや、鉛筆えんぴつや、はみがきなどをかんへれて、りにきたとき、自分じぶんは、つれなく、「みんなあるから、いらない。」と、ことわったのだった。
子供は悲しみを知らず (新字新仮名) / 小川未明(著)