明窓浄几めいそうじょうき)” の例文
旧字:明窓淨几
明窓浄几めいそうじょうき一炷しゅノ香一へいノ花。筆硯ひっけん紙墨ハかならずそなフ。茗ハ甚シク精ナラザルモマタ以テ神ヲ澄スニ足リ、菓ハ甚シク美ナラザルモマタ以テ茗ヲ下スニ足ルベシ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
型のごとく明窓浄几めいそうじょうき、側には俳書らしいのを入れた本箱、前の炉には釜がチンチンたぎって、俳画の細物の一軸が後ろにあるといった道具立てで、主人の鶯谷は茶色の頭巾ずきんを深々と冠り
明窓浄几めいそうじょうきとはいかなくても、せめて庭に対してきょうづくえの一脚をすえ、それに面して書見するなり、ものにはならないまでも、詩箋のひとつもひねくろうというのなら、さすがは徳川幕下直参じきさんの士
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
目下新緑晩鶯ばんおうこう明窓浄几めいそうじょうきの御境涯羨望せんぼういたり有之これあり候。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)