“效（かひ）” の例文
新字：効
慌（あわ）てたの何（なん）のではない、が、烈（はげ）しく引張（ひつぱ）ると裂（さ）けさうな處（ところ）から、宥（なだ）めたが、すかしたが、其（そ）の效（かひ）さらになし、口（くち）へ啣（くは）へた。
二た面 (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
かくて石橋の上なる小岩大岩の間のさびしき路を進みゆくに手をからざれば足も效（かひ）なし　一六—一八
神曲：01 地獄 (旧字旧仮名) ／ アリギエリ・ダンテ(著)
ロミオ　戀（こ）ひ焦（こが）るゝ效（かひ）もなく、其人（そのひと）の爲（ため）に蔑視（さげす）まれて。
ロミオとヂュリエット：03 ロミオとヂュリエット (旧字旧仮名) ／ ウィリアム・シェークスピア(著)
牧人逐へど效（かひ）あらず、只脚早き犬に呼ぶ
イーリアス：03 イーリアス (旧字旧仮名) ／ ホーマー(著)
勇猛（ゆうみやう）なく效（かひ）なき修道なれど
深夜の道士 (新字旧仮名) ／ 富永太郎(著)
若し恩惠（めぐみ）のうちに生くる心のさゝぐる祈り（異祈（あだしいのり）は天聽かざれば何の效（かひ）あらむ）
神曲：02 浄火 (旧字旧仮名) ／ アリギエリ・ダンテ(著)
此（これ）は其（そ）の效（かひ）がなかつたと言（い）ふ。
二た面 (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)