もめ)” の例文
洗ふ波の音は狼みの遠吼とほぼえとも物凄ものすごくお里はしきりに氣をもめども九郎兵衞は前後も知らず高鼾たかいびき折から川の向よりザブ/\と水をわけ此方こなたへ來る者ある故お里は是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
家内うち/\もめるにそのやうのこと餘地よちもなく、つて面白おもしろくない御挨拶ごあいさつくよりかだまつてはうがよつぽど洒落しやれるといふくらゐかんがへで、さいはひに賄賂わいろけがれはけないでんだけれど
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)