抱込だきこん)” の例文
久兵衛がかこひ置し女なれば此二人の者出なば如何に強惡がうあくなる久兵衞にても最早もはやちんずる事能うまじと思はれたり然れ共久兵衛は兎角とかくおのれいのちはなき者と思ひしゆゑ百兩の一件は是非々々文右衛門に負被おつかぶとも抱込だきこんで殺す了簡れうけんなりる程に藤助並びに妹お民の二人は家主六兵衛差添にて罷りいで白洲へ平伏なすにぞ久兵衛是は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)