“慣々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なれ/\60.0%
なれなれ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この對話の間、女あるじは我等に酒をすゝめて、ジエンナロの慣々なれ/\しきをもにくむ色なく、尚暫く無邪氣なる應答をなし居たり。
目科は牢に入るよりもおおいに彼れが気を引立んとする如く慣々なれ/\しき調子にて「おやおや何うしたと云うのだ、其様にふさいでばかり居ては仕様が無い」
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
慣々なれなれしく私のそばへ来て、鍋のけてある水中みずのなかを覗いて見たり、土塀から垂下っていた柿の枝振えだぶりを眺めたり、その葉裏から秋の光を見上げたりして、何でもない主家うち周囲まわり
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
う静子は慣々なれなれしく言つてみた。月は其夢みる様な顔を照した。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)