“慓悍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひょうかん80.6%
へうかん19.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この辺に住んでおりますのが慓悍ひょうかんな信州人でして、その職業には、牧馬、耕作、そま、炭焼——わけても牧馬には熱心な人民です。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
何病気で死んだんだろう? あの頑丈な男が……眼玉のギョロリとした、色の真っ黒い、慓悍ひょうかんそのもののような骨格であったあの男が……
あまり者 (新字新仮名) / 徳永直(著)
なかにも年少ねんせう士官等しくわんら軍刀ぐんたうつかにぎめて、艦長かんちやう號令がうれいつ、舷門げんもんほとり砲門ほうもんほとり慓悍へうかん無双ぶさう水兵等すいへいらうでさすつてる。
小憎らしかつたその慓悍へうかんさが、今その倍増しになつた背丈と同じやうに彼の中に育つて、ちつとも坊主臭くない筒抜けな、からりとした性格に発展したやうであつた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)