“悪熱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おねつ80.0%
あくねつ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここで兵馬は衣裳を改めて、床の間を前に端坐して、この、まだるい、悪寒おかんの、悪熱おねつの身を、正身思実しょうじんしじつの姿で征服しようとくわだてたのらしい。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
がまん強い父が悪熱おねつにふるえて、腕まで紫色にれ上ってしまっても、彼は貝殻の膏薬をりちらした。
あれあれ、とばかりに学士は目もれ、心も消え、体に悪熱あくねつを感ずるばかり、血を絞って急を告げようとする声は糸より細うしておのが耳にも定かならず。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)