“恟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びっく29.9%
ぎょ20.8%
すく20.8%
ぎょっ9.1%
おび3.9%
びつく3.9%
びっ2.6%
1.3%
きっ1.3%
きょう1.3%
ぎく1.3%
ぎよ1.3%
びく1.3%
びッ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なでて見るとおかしな手障てざわりだから財布の中へ手を入れて引出して見ると、封金ふうきんで百両有りましたからびっくりして橋のたもとまで追駆おっかけて参り
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「——な、なんでえ、てめえはさッき坂本で休んでいた旅商人たびあきんどじゃねえか。侍みてえな声を出しゃあがって、ぎょッとするじゃねえか」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
良人には、出て行くと云って、踏み出したしきいだし、門の外には、その不気味なものが仆れているので、お市は、そこに立ちすくんでいた。
夕顔の門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、その声にぎょっとして振返る京太郎、そこに平野氏の姿を見るや、恐ろしい声で何やら喚きながら、きびすを返して逃出そうとした。——同時に
天狗岩の殺人魔 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
自分のように、始終結婚というものの不安におびえているよりも、いっそ、そういうことになってしまえば、何もかもはっきりするのではないだろうか。
和紙 (新字新仮名) / 東野辺薫(著)
はー、わたし彼奴あいつが取りにた時びつくりしましたよ、だけれども莨入たばこいれを忘れてつたよ。主「だからよ、不思議ふしぎぢやねえか。客「おい御亭主ごていしゆ。主「おやおかへりなさい。 ...
(和)茗荷 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
感心な、母親おやの為にんな真似をなすった、わたしも通りかゝって見世へ休んだとき、おっかさんの看病にはびっくりした、孝心なことで
もやのやわらかな春暁しゅんぎょうだが延福寺の屋根の下はまだ夜半の気配だった。すみのような長い廊下を途中で曲がって小さい灯が一ツ風にじながらおどおど奥へすすんで行く。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はい」あきつはきっとした、「はい、唯今すぐにまいります」
日本婦道記:萱笠 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
僕は大きくうなずいて、そんなことは平気ですと博士に合図したが、内心ではきょう々としていた。これはなにかよほど意外なものが、この室内にあるらしい。いったいなにであろう。
宇宙女囚第一号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
荒木がぎくりとしながら遮った。
海浜荘の殺人 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
由三はぎよツとして眼を啓けた。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
と声をかけた者がある、——三人の外人がびくりとして振返ると、そこには鹿谷博士がにやにやしながら立っていた。
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)