“恕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆる56.6%
じょ35.5%
じよ5.3%
ゆるし1.3%
ユル1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
諸君はいくらかのあいまいさをゆるしてくださるだろう。わたしの仕事には世間並みの人のそれよりはより多くの秘密があるのだから。
このじょと申すのが取りも直さず公徳の出所しゅっしょである。私も人間であるから時には大きな声をして歌などうたって見たくなる事がある。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
博士は不快を抑へて、細君をじよせようと思ふと同時に、この「底がはいつてゐる」といふことばを思ひ出して、妙な心持がした。
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
……何か嘘をつくと、その夜はきつと夜半に目が覚めた。さうしてそれが気にかかつてどうしても眠れなかつた。母を揺り起して、その切ない懺悔ざんげをした上で、ゆるしを乞ふとやつと再び眠れた。
傍観ワキミなどして気の抜けたるところありしが、是は牛若より年若の事なれば、ユルしもすべきが、何にせよ、亡父の名故に、一足飛に大役を勤めらるゝ上は、亡父への孝養としても
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)