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彼処此処
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あちこち
ふりがな文庫
“
彼処此処
(
あちこち
)” の例文
旧字:
彼處此處
万一
(
ひょっと
)
したら
行
(
い
)
き
宜
(
い
)
いから左様な処へでも行きはしまいかと、是から吉原へ這入って
彼処此処
(
あちこち
)
を探して
歩行
(
ある
)
いたが分りません。
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そして、鏡の前へ立って、それを身体の
彼処此処
(
あちこち
)
へつけて眺めまわした。これかそれかと定めかねてしばし躊躇した。
頸飾り
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
幽
(
かす
)
かに聞える
伝通院
(
でんずういん
)
の
暮鐘
(
ぼしょう
)
の
音
(
ね
)
に誘われて、
塒
(
ねぐら
)
へ急ぐ
夕鴉
(
ゆうがらす
)
の声が、
彼処此処
(
あちこち
)
に聞えて
喧
(
やか
)
ましい。既にして日はパッタリ暮れる、
四辺
(
あたり
)
はほの暗くなる。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「オヤ、どうした⁈」と、思っていると
彼処此処
(
あちこち
)
の雪のなかから黒い鼻先がひょくりひょくりと現われてくる。
人外魔境:08 遊魂境
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
今までその上について
暖
(
あたたか
)
だった
膝頭
(
ひざがしら
)
が
冷々
(
ひやひや
)
とする、
身体
(
からだ
)
が
濡
(
ぬ
)
れはせぬかと疑って、
彼処此処
(
あちこち
)
袖
(
そで
)
襟
(
えり
)
を手で
拊
(
はた
)
いて見た。仕事最中、こんな
心持
(
こころもち
)
のしたことは始めてである。
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼
常用漢字
中学
部首:⼻
8画
処
常用漢字
小6
部首:⼏
5画
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
処
常用漢字
小6
部首:⼏
5画
“彼処”で始まる語句
彼処
彼処等
彼処辺
彼処比処