彫兼ほりかね)” の例文
書肆ほんやからは頻々ひんぴんと矢の催促をうけるので、版木彫はんぎぼりすりをひきけている彫兼ほりかね親爺おやじはきょうも、絵師の喜多川春作の家へ来て、画室に坐りこんでいた。
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど、彫兼ほりかねのおやじが、その日も又、催促に来て、外から戸をたたいた。
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)