弱過よわす)” の例文
おもて左右さいうからみせあきらかであつた。軒先のきさきとほひとは、ばう衣裝いしやうもはつきり物色ぶつしよくすること出來できた。けれどもひろさむさをらすにはあまりに弱過よわすぎた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「なアに竹童は剣術けんじゅつなんて、ちっとも知っていやしないのだけれど、おまえのほうが弱過よわすぎるのさ。だがまア、そんなことはもうどうでもいいや、燕作さんや、一大事だいじが起ったよ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)