“幅濶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はばひろ66.7%
はばびろ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幅濶はばひろ階子段はしごだんを下りると、板をかけ渡して湯殿へ交通が出来るようになっている、その湯殿の入口に、古ぼけた暖簾のれんを懸けてあるのが、何だか宿場しゅくばの銭湯をおもい出す
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
男は白い幅濶はばひろの襟をつけた服を着て、ステッキをついた左の手に鍔広つばひろのピュリタン帽を持つ右の手を重ね、女は雪白せっぱくのエプロンをかけて、半頭巾ボンネットを冠り、右の手は男の腕にすが
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
幅濶はばびろの二筋三筋に別れ、川と川との間には、花崗みかげの白い砂の平地と、この平地にみどりの黒髪をくしけずる処女の森とで、水は盲動的に蛇行して森と森との間を迂回する、あるいは森を突き切って
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)