“幅利”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はばき66.7%
はばきき33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
据えて動かなかったればこそ、お得意が固定して、もう押しも押されもしません。これでも組合へ行けば、幅利はばききの方ですよ。旦那も一つ腰を据えて、動かないで下さい
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
政友本党では幅利はばききの吉植庄一郎しょういちろう氏の令息で、法学士で、政治ぎらいの、印旛沼は出津でづの開墾家の、お人よしの、どこか抜けている坊さん風の、歌人の、わが友庄亮が頭を叩いて
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
それを口を利いてやっとさばきをつけてやったのが、男の方では佐藤という土地の幅利はばきき、女の方ではここに現われた女興行師のお角さん。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その頃の田口はけっして今ほどの幅利はばききでも資産家でもなかった。ただ将来見込のある男だからと云うので、父が母のいもとに当るあの叔母を嫁にやるように周旋したのである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)