“巾着切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きんちゃくき31.8%
きんちゃくきり27.3%
きんちやくきり22.7%
きんちゃっき13.6%
きんちゃっきり4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「解ったよ。三百八十両の大金を巾着切きんちゃくきりにやられて、主人への申し訳、言い交した女と一緒に、ドブンとやらかそうという筋だろう」
今村に紙幣さつを渡している時である。さっきから人に押されながら立っていた巾着切きんちゃくきりの黒眼鏡が、すぐに彼女のすがたを見出して
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「解つたよ。三百八十兩の大金を巾着切きんちやくきりにやられて、主人への申譯、言ひ交した女と一緒に、ドブンとやらかさうといふ筋だらう」
しかし相手は孱細かぼそい娘である。まさかに物取りや巾着切きんちゃっきりでもあるまい。文字春は今年二十六で、女としては大柄の方であった。
半七捕物帳:16 津の国屋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
女は柳橋の小雛で、男は秩父の熊吉、この熊吉は巾着切きんちゃっきりから仕上げて、夜盗や家尻切やじりきりまで働いた奴、小雛はそれと深くなってしまって、土地にもいられないような始末になる。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)