“小万”の読み方と例文
読み方割合
こまん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「明治四十三年十月二十日、黒羽くろばね万盛楼まんせいろう娼妓しょうぎ小万こまん、男と共に逃亡、この山奥に逃込みしはず、捜索のため云々うんぬん——」
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
吾々は今日の新橋しんばしに「ほり小万こまん」や「柳橋やなぎばし小悦こえつ」のやうな姿を見る事が出来ないとすれば、其れと同じやうに、二代目の左団次さだんじと六代目の菊五郎きくごらうに向つて
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
なるほど、今日は朝から陰気臭い日和ひよりであった、関の小万こまん魂魄こんぱくが、いまだにこのにとどまって気圧を左右するのか知らん、「与作思えば照る日も曇る」の歌が、いんに響けば雨が降る。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)