“寛斎”の読み方と例文
読み方割合
かんさい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
曾祖父そうそふの代からずっと医学者がつづいており、曾祖父の針目逸斎いっさい、祖父の針目寛斎かんさい、父の針目豹馬ひょうまと、みんな医学者であり、そして邸内に、古めかしい煉瓦建れんがだてではあるが
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この医者が宮川みやがわ寛斎かんさいだ。半蔵のふるい師匠だ。その時、半蔵は無言。寛斎も無言で、ただ医者らしく頭をまるめた寛斎の胸のあたりに、手にした扇だけがわずかに動いていた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
、茂野が知っていたのかも知れない。それに平右衛門町の路地の入口には、父親がてもらっている医者の寛斎かんさいがいる。近所の衆はあの晩茂野は二度も薬取りに出たといったじゃないか