“寂々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せきせき33.3%
しん/\22.2%
せき/\22.2%
しんしん11.1%
じゃくじゃく11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第二に、寂々(せきせき)寥々(りょうりょう)たる場所に多き事情あり。第三に、死人ありたる家、久しく人の住まざりし家、神社仏閣、墓畔(ぼはん)、柳陰(りゅういん)のごとき場所に多き事情あり。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
更(ふ)け行(ゆ)く閨(ねや)に聲(こゑ)もなく、凉(すゞ)しい目(め)ばかりぱち/\させて、鐘(かね)の音(ね)も聞(きこ)えぬのを、徒(いたづら)に指(ゆび)を折(を)る、寂々(しん/\)とした板戸(いたど)の外(そと)に、ばさりと物音(ものおと)。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
見渡すかぎり、両側の森林これを覆ふのみにて、一個の人影(じんえい)すらなく、一縷(いちる)の軽煙すら起らず、一の人語すら聞えず、寂々(せき/\)寥々(れう/\)として横はつて居る。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
日が恐しく早く暮れてしまうだけ、長い夜(よ)はすぐに寂々(しんしん)と更(ふ)け渡って来て、夏ならば夕涼みの下駄の音に遮(さえぎ)られてよくは聞えない八時か九時の時の鐘があたりをまるで十二時の如く静(しずか)にしてしまう。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その一列の丸太を載せて、流れは極めて単調である。疾(はや)きがごとく、遅きがごとく、流るべくして流れ、移るべくしてただ移る。いわゆる淡々たり寂々(じゃくじゃく)たり、虚にして無為だ。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)