宿次しゅくつぎ)” の例文
と、この朝早くから、もう宿次しゅくつぎの駕、飛脚屋などが、雑鬧ざっとうしている立場たてばの茶店から、じッと異様な眼で、自斎の姿を見るより、軒を離れて突ッ立った旅姿の男がある。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
難なく二個の駕籠は、ここで宿次しゅくつぎの形になって、まだ明けやらぬ森林の闇に向って飛ばせるのです。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)