“家士”の読み方と例文
読み方割合
かし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだ早いのであろう、裏庭にある家士かし長屋も雨戸が閉っているし、いつもすぐとび出して来る飼犬の『もじゃ』も姿を見せない。
夜明けの辻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
阿波二十五万石の蜂須賀重喜しげよし、まだ若くはあるが英邁えいまいな気質、うちに勤王の思想を包み、家士かし研学隆武けんがくりゅうぶにもおこたりがない、——さきには式部を密かに招いて説を聞き
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高七万石ほどの諸侯なるが、公辺は養子と称し、壮年にて隠居し家督を伝え、家財、封禄、家士かしに至るまで三千金にかえて、おのれは外邸にひそみ居るあり。父子の礼もなかるべし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)