実在まこと)” の例文
旧字:實在
香も無きくせ小癪こしゃくなりきと刀せわしく是も取って払い、可笑おかし珠運しゅうん自らたるわざをおたつあだたる事のように憎み今刻みいだ裸体はだかみも想像の一塊いっかいなるを実在まことの様に思えば
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
得意も非なり失意も非なり、歓ぶさへもあだなれば如何で何事の実在まことならんとぞ承はりおよぶ、無有寃親想むうをんしんさう永脱諸悪趣えいだつしよあくしゆ、所詮は御心を刹那にひるがへして、常生適悦心じやうしやうてきえつしん受楽無窮極じゆらくむきゆうきよく
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)