安安やすやす)” の例文
しかし汽車きしやはその時分じぶんには、もう安安やすやす隧道トンネルすべりぬけて、枯草かれくさやまやまとのあひだはさまれた、あるまづしいまちはづれの踏切ふみきりにとほりかかつてゐた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
この比よりは、さのみにこまかなる物まねをばすまじきなり。大方似あひたる風体ふうていを、安安やすやすとほねを折らで、脇のして(仕手)に花をもたせて、あひしらひのやうに、少少すくなすくなとすべし。