妖怪ばけ)” の例文
金太は最初のうちこそお妖怪ばけのことを頭においていたが、鮒が後から後からと釣れるので、もう他の事は忘れてしまって一所懸命になって釣った。
おいてけ堀 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
お止し遊ばせば可いのに、お妖怪ばけと云えば先方さきで怖がります、田舎の意気地いくじ無しばかり、おいら蟒蛇うわばみに呑まれて天窓あたまげたから湯治に来たの、狐に蚯蚓みみずを食わされて、それがためおなかを痛めたの
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「お妖怪ばけだよ、眼も鼻もない、のっぺらぼうだよ」
おいてけ堀 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)