奴隷しもべ)” の例文
「ポーレンカ、僕の名はロジオンていうんだよ。いつか僕のこともお祈りしてちょうだい。『奴隷しもべロジオンをも』って——それっきりでいいから」
イエスの名太陽よりも光あれば、爾の名黒暗やみよりも恐怖あらん。爾は天国の奴隷しもべたらざるも、かならず地獄の王たるべし。
LOS CAPRICHOS (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
さるほどに弟も生長して年頃としごろとなりしかば、縁ありしをさいわいとして兄はそのためつまを迎へりしに、この婦心狭くしてからぬものなりしゆゑ夫にむかひて、おんみはあたかも奴隷しもべのやうなり
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
たまたまに火のきれ巻ける奴隷しもべども
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
『しかし、奴隷しもべロジオンのことを祈ってくれと頼んだじゃないか』こういう考えがふと彼の頭にひらめいた。『いや、なに、これは……万一の場合のためだ!』
奴隷しもべのすがたに身をやつし、ああ、生みの地よ