女太夫おんなだゆう)” の例文
すると本所ほんじょ北割下水きたわりげすいに、座光寺源三郎ざこうじげんざぶろうと云う旗下が有って、これが女太夫おんなだゆうのおこよと云う者を見初みそめ、浅草竜泉寺りゅうせんじ前の梶井主膳かじいしゅぜんと云う売卜者うらないしゃを頼み
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
舞台では今し水芸の女太夫おんなだゆう白秀英はくしゅうえいが観客の大喝采かっさいをあびてサッと緞帳どんちょうのうしろに姿をかくしたところらしい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その顔は、まがいもなく、さっきの美しい女太夫おんなだゆう、即ち賊の娘の文代なのだ。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
今は大方宅地になって居るが、以前は粗末な草花を作っている植木屋がいたり、金魚を作って居る家があったり、昔はこういう辺りから女太夫おんなだゆうなどが出たのではないかと思うような所もある。
寺町 (新字新仮名) / 岩本素白(著)
容貌きりようよき女太夫おんなだゆうかさにかくれぬゆかしの頬を見せながら、喉自慢のどじまん、腕自慢、あれあの声をこの町には聞かせぬが憎くしと筆やの女房舌うちして言へば、店先に腰をかけて徃来ゆききながめし湯がへりの美登利
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
此の女が悪い奴で、それで揉めて十八九の時兄様は行方知れず、するとねえ、本所北割下水に、座光寺源三郎と云う、矢張やっぱり旗下が有って、其の旗下が女太夫おんなだゆうを奥方にした事があらわれて、お宅番が付き
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)