“大蝦蟆”の読み方と例文
読み方割合
おおがま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この錠前だと言うのを一見に及ぶと、片隅に立掛けた奴だが、大蝦蟆おおがまの干物とも、河馬かば木乃伊みいらともたとえようのねえ、しなびて突張つっぱって、兀斑はげまだらの、大古物のでっかい革鞄かばんで。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
口の悪い松本の叔父はこの姉妹きょうだい渾名あだなをつけて常に大蝦蟆おおがま小蝦蟆ちいがまと呼んでいる。二人の口がくちびるの薄い割に長過ぎるところが銀貨入れの蟇口がまぐちだと云っては常に二人を笑わせたり怒らせたりする。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)