大政おほまつりごと)” の例文
大政おほまつりごとしげくして、西なる京へ君はしも、御夢みゆめならでは御幸みゆきなく、比叡ひえいの朝はかすむ共、かもの夕風涼しくも、禁苑きんゑんの月ゆとても、鞍馬の山に雪降るも、御所の猿辻さるつじ猿のに朝日は照れど
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ありし往時そのかみ、玉の御座みくら大政おほまつりごとおごそかにきこしめさせ玉ひし頃は、三公九けいかうべれ百官諸司袂をつらねて恐れかしこみ、弓箭きうぜん武夫つはもの伎能の士、あらそつて君がため心を傾ぶけ操を励まし
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)