“塵事”の読み方と例文
読み方割合
じんじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平生へいぜいはいかに心持の好くない時でも、いやしくも塵事じんじえ得るだけの健康をもっていると自信する以上、またもっていると人から認められる以上
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
おれの苦しさ、わからんかね。仙脱。無慾。世が世なら、なあ。沈黙は金。塵事じんじうるさく。隅の親石おやいし。機未だ熟さず。出るくいうたれる。寝ていて転ぶうれいなし。無縫天衣。桃李とうり言わざれども。絶望。
懶惰の歌留多 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「もっとも崇高なる天地間の活力現象に対して、雄大の気象きしょうを養って、齷齪あくそくたる塵事じんじを超越するんだ」
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)