塗籠ぬりかご)” の例文
わかい男はその日から昼間は塗籠ぬりかごの中へ入れられ、夜になると長者のへやへ引き出されて、切燈台きりとうだいの用をさせられました。
宇賀長者物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
輿こしに似た塗籠ぬりかごである。それにけさの侍二名、小者三人ほど付いて。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
暗くなると塗籠ぬりかごに入れられていたわかい男が引き出されて、長者のへやで頭に火をともしました。むすめはそれを見て、これをじぶんの室へえて置くなら、修験者が入って来ないだろうと思いました。
宇賀長者物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
むすめの寝室に近づくことができないと見てとった修験者は、昼のすきむすめに近づこうとしました。女は下婢はしため老人としよりの中へ身を置いたり、壮い男を閉じ込めてあった塗籠ぬりかごの中へ隠れたりしました。
宇賀長者物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)