“唖妣烟”の読み方と例文
読み方割合
オヒエム100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今より思へば殺し参ゐらせたらむやも計り難けれど、世知らぬ乙女心のおぞましさにその時は夢更ゆめさら心付き候はず。これはこれ切支丹の煙草唖妣烟オヒエムなり。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
さる程に不思議なる哉、一度ひとたび、吸ひし唖妣烟オヒエムの酔ひ心地、その日より身に泌み渡りて片時も忘るゝ能はず。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
和尚の与へし切支丹煙草、唖妣烟オヒエムを吸ひしより以来このかた、魂虚洞呂うとろの如くなりて心獣の如く、行ひ白痴の如し。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)