“咄々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とつとつ84.6%
とつ/\11.5%
とうとつ3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飛び退って、槍を下段に構え直して、ヤ、ヤヤ、と言って、口から咄々とつとつと火を吐くような息を吐いて、もう一寸も進みませんでした。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
彼は人類を軟骨動物と思做おもひなし、全く誠信なく、全く忠誠なく、心宮中に横威を奮ふ一種の怪魔が自由に人類を支配しつゝありて、咄々とつ/\、奇怪至極の此社界かなと観念し来りて
饅頭虎が、咄々とうとつしゃがれ声で物を言うのに対して、指無しの権は、ねっちりした、しかし、突き刺すような皮肉な言葉をつかった。父は、はじめのうちは、默って二人の口論を聴いていた。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)