周旋せわ)” の例文
平茂に、新しい妾の周旋せわを頼んであったことを思い出しながら、吉良は、不愉快な感情のやり場がなくて、孫三郎をきめつけていた。
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)
このむが故に山口惣右衞門始め三人の頼みに因て藤五郎兄弟並びに伴建部の夫婦ども上下じやうげ六人を我が家に連歸つれかへり何くれとなく厚く周旋せわ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
出さば早速さつそくむかひに來る約束なるに三四年立ども一向に沙汰さたもなければ餘儀よぎなく吉三郎は人の周旋せわにて小商こあきなひなどして親子おやこやうやく其日をおくり江戸よりむかひの來るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
紙に包みてさし出しければ長庵は押戻おしもど否々いや/\それは思ひも寄ぬ事なりかねて我が言たる通り工面くめんさへ出來る事なれば何であの孝行かうかうな娘の身を浮川竹うきかはたけに沈むる周旋せわを我しやう他人がましき事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)