“后町”の読み方と例文
読み方割合
きさきまち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
廉子ときけば、后町きさきまち局々つぼねつぼね、あまたな寵姫ちょうきも、みなおしゅうとめのようにおそれはばかっているのである。それに内侍はいつか帝のおたねをやどしていた。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まことに、彼女のほこらしさにすれば、后町きさきまちろうを通うたびにも、常に独りで、こう思惟していたことでもあろうか。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後醍醐も、后町きさきまちのどの妃の局へもお通いは見えなかった。ひとりよる御殿おとどに悶々と御寝ぎょしもやすからぬご様子だった。