古釘ふるくぎ)” の例文
お徳の手から受取ると、なるほど、書きも書いたり、蚯蚓みみず古釘ふるくぎとが滅茶滅茶に雑居したような、素晴らしい難文で
二十日って一文、川の柳の葉は一枚残らず散り落ち、川の水は枯れて蕭々しょうしょうたる冬の河原となり、浅田は黙々としてくわをふるって砂利を掘り起し、出て来るものは銭にはあらで、割れなべ古釘ふるくぎ
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)