友吉ともきち)” の例文
工場こうじょうだね。」と、友吉ともきちが、ぎてから、いいました。いつしか、二人ふたり自転車じてんしゃは、青々あおあおとした、麦畑むぎばたけあいだみちはしっています。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
私の小い頃に始終家に出入りして居た車夫は、友吉ともきち安兵衛やすべゑの二人でした。安兵衛は狸の安兵衛と云はれて居ました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
日が暮れて、やがて嫁御寮が乗込のりこんで来ようという時、同じ牙彫職仲間の友吉ともきちというのが、たった一人の客として、あわて気味に飛込んで来ましたが
友吉ともきちを呼べ。
動員挿話(二幕) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
先生せんせいは、りょう一のかおられました。りょう一は、ついこのあいだ、友吉ともきち新聞配達しんぶんはいたつをしているのをたことをはなしたのであります。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
りょう一のつくえうえには、電池でんちや、真空管しんくうかんや、コイルや、ヒューズや、いろんなものがならんでいるのを、友吉ともきちは、物珍ものめずらしそうにながめていました。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)