めえ)” の例文
新字:
「あつしは町方のもので、昨夜の騷ぎのことでめえりました、恐れ入りますが、旦那の御腰の物を拜見さして頂けませんか」
朝の御講にまうづるとては、わかい男女をとこをんな夜明まへの街の溝石をからころと踏み鳴らしながら御正忌めえらんかん…………の淫らな小歌に浮かれて媾曳あひゞきの樂しさを佛のまへに祈るのである。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
「大丈夫で、醉つてはゐるが、親分に言ひつけられた仕事はちやんと——へツ、へツ、はゞかながらお剩錢つりを貰ひたいくらゐ、立派にやり遂げてめえりましたよ。へツ」
持つてめえりました。——訴人があつて、放火ひつけは仲吉に決つたから、繩張り違ひだが、八丁堀の旦那方のお差圖で擧げて行く。錢形の親分に宜しく、と斯う申しますんで。へエ 左樣なら
安針あんしん町の、さ、相模屋さがみやからめえりましたが、——わ、若旦那が昨夜——」
「毎日めえりますが、大概夕方で」
「親分、手紙がめえりました」
「親分、めえりませうか」