南京路ナンキンろ)” の例文
「——おお、そして最後のひとりは、南京路ナンキンろ魔術師まじゅつしとおいでなすったな。いや、中国人じゃなかった。ええと、フジヤマの国の占師うらないしか」
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
すばらしい出来のもので、南京路ナンキンろ飾窓ウインドに出ているのを有名なアフリカ探検家ドルセット侯爵夫人が上海土産シャンハイみやげとして買って持っていったことを、わしは今でも憶えている。
私たちが外に出たときは、夜もだいぶん更けて、さすがの南京路ナンキンろも、人影がまばらであった。
あれは南京路ナンキンろに面した町角まちかどだったな。あの礎石が、二日のちの二十六日に大爆発を起すことになると、これはたいへんだ。ホテルの近所の家は、全部立ち退きをしないと大危険だねえ
人はよく、博士が南京路ナンキンろ雑鬧ざっとうの中を、れ切った紫紺色しこんしょく繍子しゅうしの服に身体を包み、ひどい猫脊ねこぜを一層丸くして歩いているのを見かけるが、博士の住居を知っている者は、殆んどない。
彼の前には、まぎれもなくにぎやかな上海シャンハイ南京路ナンキンろ雑沓ざっとうが展開しているのだった。
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それと入れ代って、繁華はんか南京路ナンキンろの往来では、にわかに騒ぎがはじまった。
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
南京路ナンキンろ雑沓ざっとうは、今が真盛まっさかりであった。