“勤先”の読み方と例文
読み方割合
つとめさき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
比田のいうところを黙って聴いていると、彼が変な女をその勤先つとめさきの近所に囲っているといううわさはまるでうそのようであった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ある時は、自動車を、池内光太郎の勤先つとめさきの会社の玄関へ横づけにして、驚く池内を誘って宮城前きゅうじょうまえの広場から、上野公園を一順して見せたこともあった。
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
重吉が種子の遺産として譲受ゆずりうけた五千円の貯金はその時なくなってしまう。つづいて勤先つとめさきの会社が突然解散せられる。種子が形見の貴金属類は内々ないないでとうの昔売りとばされた後である。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)