“切創”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きりきず85.7%
せっそう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっと護謨ごむ同様に紳縮のびちゞみする樹皮きのかわなれば其穴はおのずかふさがりてだ其傷だけ残れるを見るのみなれば更にくつがえしてしもの端を眺ればこゝには異様なる切創きりきずあり
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
死後切創きりきずが加えられる以前に、易介は自企的窒息を計ったのではないか——などという、すこぶる市井の臆測に堕したような異説も現われたくらいである。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「とにかく、切創せっそうが死因に関係ないとすると、この犯行は、恐らく異常心理の産物だろう」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
上のものは、最初気管の左を、六センチほどの深さに刺してからとうを浮かし、今度は横に浅い切創せっそうを入れて迂廻してゆき、右側にくると、再びそこへグイと刺し込んで刀を引き抜いている。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)