出際でぎわ)” の例文
認めあれはと問えば今が若手の売出し秋子とあるをさりげなくはらにたたみすぐその翌晩月の出際でぎわすみ武蔵野むさしのから名も因縁づくの秋子を
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
出際でぎわに上り口から頭を出して『お早よう』と言いさま、妙に笑って頭をいて見せまして『いずれおわびは帰ってから』と、言い捨てて出て参りました。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
出際でぎわにまたしても地響をさせて通る汽車に驚いて、「よくお兄様は我慢なさるのね」といいますと、次兄は、「嫌だろうけど、外になかったから」と、割合に平気です。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)