出損でそくな)” の例文
俺も一箇ひとりの女ゆゑに身を誤つたそのあとが、盗人ぬすと家業の高利貸とまで堕落してこれでやみやみ死んで了ふのは、余り無念とは思ふけれど、当初はじめ出損でそくなつたのが一生の不覚、あれがそもそも不運の貫一のからだ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)