“凄寥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいりょう40.0%
せいれう40.0%
せいりよう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜の十時頃日記をしたためつつ荒屋の窓から外を眺めますと、明月皎々こうこうとして大樹の上を照らして居るに河水潺々せんせんとしてなんとなく一種凄寥せいりょうの気を帯びて居ります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
けだしこの壁際の恐るべき有様に対しつゝそを読まば、ロンドンの宮廷劇場にアービングが演ずる神技を見んよりも、一層其凄寥せいれうの趣を知るに近からむなり。袖口のりきれたる羽織あり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼はここに於いてさきに半箇の骨肉の親むべきなく、一点の愛情の温むるに会はざりし凄寥せいりようを感ずるのみにてとどまらず、失望を添へ、恨をかさねて、かの塊然たる野末のずゑの石は、霜置く上にこがらしの吹誘ひて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)