八千八谷はつせんやたに)” の例文
あの大川おほかはは、いく銀山ぎんざんみなもとに、八千八谷はつせんやたにりにつてながれるので、みづたぐひなくやはらかになめらかだ、とまた按摩あんまどのが今度こんどこゑしづめてはなした。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
八千八谷はつせんやたにながるゝ、圓山川まるやまがはとともに、八千八聲はつせんやこゑとなふる杜鵑ほとゝぎすは、ともに此地このち名物めいぶつである。それも昨夜さくや按摩あんまはなした。其時そのときくち眞似まねたのがこれである。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)