倫敦塔ロンドンとう)” の例文
二年の留学中ただ一度倫敦塔ロンドンとうを見物した事がある。その再び行こうと思った日もあるがやめにした。人から誘われた事もあるがことわった。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それから断頭吏だんとうりの歌をうたっておのぐところについて一言いちげんしておくが、この趣向は全くエーンズウォースの「倫敦塔ロンドンとう」と云う小説から来たもので
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただ前を忘れ後をしっしたる中間が会釈えしゃくもなく明るい。あたかも闇をく稲妻の眉に落つると見えて消えたる心地ここちがする。倫敦塔ロンドンとう宿世すくせの夢の焼点しょうてんのようだ。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)