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流石さすがの伊達政宗をしてこうべして兎も角も豊臣秀吉の陣に参候するに至るだけの料簡りょうけんを定めしめた。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
蠅打の下を免れた木村は、例の穴に気の附かなかつた不注意を恥ぢて、こうべして園内に進んだ。
田楽豆腐 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
いなずまのごとき眼光を浪子のおもてに射つつ、千々岩は身を転じて、してそこらの草花を摘み集めぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
『独異志』に劉牧南山野中に果蔬かそを植えると人多く樹をそのむ、にわかに二虎来り近づき居り牧を見て尾をゆるがす、我を護るつもりかと問うと首をせてさようと言うていだった