たよ)” の例文
私は自分の考えることをこの子にも言って置きたいと思って、一生他人にたよるようなこれまでの女の生涯しょうがいのはかないことなどを話し聞かせた。
分配 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
『あれは竜神様りゅうじんさまのおみやじゃ。これからはわしにばかりたよらず、直接じか竜神様りゅうじんさまにもおたのみするがよい……。』
知らないうちに重囲じゅういのうちに自分を見出みいだした孤軍こぐんのような心境が、遠くから彼女を襲って来た。彼女は周囲あたりを見廻した。しかしそこには夫を除いてたよりになるものは一人もいなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
で、われ等がこの際諸子に注意を促したいことは、諸子が神の啓示を判断するに当りては、すべからく自分自身に備われる智慧と知識との光にたより、断じて経典学者の指示にたよってはならないことである。
準備じゅんびができたらすぐに出掛でかけるといたそう。わし竜宮りゅうぐう入口いりくちまでおくってあげる。それからきはそち一人ひとりくのじゃ。なに修行しゅぎょうめである。あまりわしたよになっては面白おもしろうない……。
あなたがわたくし守護霊しゅごれいであるとっしゃるなら、何故なぜもっとはやくおましにならなかったのでございますか? 今迄いままでわたくしはお爺様じいさまばかりをつえともはしらともたよりにして、心細こころぼそおくってりましたが