“例之”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たとへ50.0%
たとえば16.7%
たと11.1%
たとえ11.1%
たとへば11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どうかすると外の人の前で、此詞を言ひ出す事がある。例之たとへば公爵に向いてそんな事を言ふ。公爵は軽いあざけりの表情を以て、唇に皺を寄せる。
クサンチス (新字旧仮名) / アルベール・サマン(著)
例之たとえば、刃物を間に二人が争っていた時、それが(その刃物は大寺よりも清三が握って居たと見る方が自然です)
彼が殺したか (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
例之たとへば、星がなんです。なんでもありやしません。星は星で存在してゐる。わたくしはわたくしで存在してゐる。距離が遠過ぎるですな。
例之たとえば筆法を正すにも「徳安とくあんさん、その点はこうおうちなさいまし」という。鉄三郎はよほど前に小字おさななてて徳安と称していたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
例之たとへば世間の誰も彼も口を揃へて讚美し、全體としての作品には感心しない人さへこればかりは激稱する絢爛を極めた先生の文章の如き、自分は稀なる名文だと思ふと同時に
貝殻追放:011 購書美談 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)