“例令”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たとひ37.5%
たとへ37.5%
たとえ12.5%
たと12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勘次かんじ例令たとひ品物しなものつたところで、自分じぶん現在いまちからでは到底たうていそれはもとめられなかつたかもれぬと今更いまさらのやうに喫驚びつくりしてふところれてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「イヤ、例令たとへ如何なる事情があらうとも、此の軍国多事の際、有為いうゐの将校に重傷を負はしむると云ふは容赦ならぬ」と、言ひつゝ将軍はなゝめに篠田の後影をにらみつ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
然し店硝子みせがらすにうつる乃公だいこう風采ふうさいを見てあれば、例令たとえ其れが背広せびろや紋付羽織袴であろうとも、着こなしの不意気さ、薄ぎたない髯顔ひげがおの間抜け加減
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
世の中は永いから例令たとえ今わかき苗木を植えたとすればその内にはそれが生長して花を着けるようになる。そして我等の子の代、孫の代には実に見事な桜の名所となって花下で楽む事が出来るであろう。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)