ほん)” の例文
旧字:
一体、この泊のある財産家の持地でござりますので、ほんの小屋掛で近在の者へ施し半分にっておりました処、さあ、盲目めくらが開く、いざりが立つ、子供が産れる、乳が出る、大した効能。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その晩は、私もほんの出来心で、——若い内に有勝ありがちな量見から。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)